尊敬する元投資銀行勤務で投資家の広瀬隆雄氏(通称「じっちゃま」)が 2020 年 2 月に投稿された動画を観ていました。テーマは大投資家で投資会社バークシャー・ハサウェイおよびその CEO ウォーレン・バフェット氏について。その両者をダシにして、如何にインデックス投資が強く且つ重要かについて学んだので、シェアしようと思います。
バークシャー・ハサウェイは元々紡績会社でしたが、1962 年以後バフェット氏が同社の株を買い集め始め、氏が支配権を掌握してからは徐々に投資業に軸を移し、今では複数の企業を参加に持ち、またグループ企業以外にも投資を行う投資会社となっています。バフェット氏は価値がありながらも事情によりその価値が見過ごされている企業に投資する「バリュー投資」の中でも最も有名な投資家の一人で、投資によって莫大な富を築くのに成功し、少し前までは数年間「世界で最も裕福な人物」の1位や2位にランクインされ続けていました。どれぐらい投資が上手かというと、次のチャートは 1991 年 5 月 1 日からのバークシャー株と S&P 500 との今日までの推移を示したものですが、スタート時点にそれぞれに投資した 1 ドルが、S&P 500 の場合は 9.6729 ドルになったのに対して、バークシャーに投資した資金は 44.7582 ドルと、実に 4.6 倍もパフォーマンスに差がついたのです。
(出典: Investing.com)
さて、そんな「投資の神様」とも称されるバフェット氏および氏が率いるバークシャー・ハサウェイですが、近年ではパフォーマンスでインデックス投資に負けているとのこと。次のチャートは過去1年間のバークシャーと S&P 500 との比較です。この期間では、バークシャー 27.11% アップに対して S&P 500 34.77% アップと、S&P 500 の方が優っています。
(出典: Yahoo! Finance)
なぜかというと、米国で労働者が自身の引退後の資産を作り確保するために 401k という制度を利用するケースが増えていることが挙げられます。多くの人は、優良企業を選別する目も時間も持ちません。すると、S&P 500 や Nasdaq といった「時価総額が高い(≒優良と見做される)企業群から成るインデックス/指標」に連動したファンドに投資しておこうという人が増えます。こうしてインデックスにリスティングされている大企業に資金が集まりやすくなります。株価は「その銘柄の株を買いたい」と思う人が多ければ上がるので、そうした大企業の株価はぐんぐん上がり易くなります。大衆のお金がそこに流れ込んでいるので、投資の神様といえどもなかなか勝てない、というわけです。
「プロであってもアクティブ運用(能動的に個別の株の売買を行う投資手法)はインデックスファンドに滅多に勝てない」とは聞いていましたが、まさか投資の神様であるバフェット氏までもがインデックスファンドに負けているとは思いもしませんでした。
僕個人はというと、今の投資資金は老後資金を作るための虎の子の資産なのでリスクを極力抑えるべきと考えていて、だからインデックスファンドを中心に投資を行う予定ですが、一方でインデックスに完全一致でも面白味に欠けるので、ポートフォリオのごく一部(15〜20% ぐらい?)を使って個別株での運用を行い、ポートフォリオ全体としてはインデックスに勝つことを目指したいと思っています👶
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